「危険なことをやらせてみて対処法を身につける」提案の一冊
刺激的なタイトルだが、「実際に危険なことを体験させてみて、本当の危険を見極める力をつけ、それに対処する力を身につける」というのが、本書のコンセプト。同様に内容もなかなか驚きに富んでいて、「本当に大丈夫なのか?」と思わせることがいっぱい。
たとえば「ボルト電池をなめてみよう」「車を運転しよう」「ガラスビンを割ろう」「指を瞬間接着剤でくっつけよう」「太陽を見よう」「ナイフで削ろう」など。指を瞬間接着剤でくっつけても、しばらく時間をおけば取れるようになるらしい。また、「友だちに毒を食べさせよう」では、毒ではなく、塩入りのクッキーを食べさせる。この本では、このように、昔の子どもたちが木に登っていたり、ナイフを使っていたように、危険なことをあえてやらせてみて、そこから実際的な知識を身につける、といったことが書かれている。アメリカならではの本だと思うが、実際にかなり危険なことも含まれているので、あくまでも「大人と相談して、安全に十分注意して」だ。著者はアメリカで、本物の材料を使って道具の使い方を覚えるティンカリングスクールの校長をしている。決して万人にお勧めとはいかず、反発もあるだろうが、一つの教育法の提案として、提示された一冊。※一つ間違えば、危険と隣接しているので、安易な利用はおやめください。
原題 |
Fifty Dangerous Things |
著者 |
Gever Tulley |
|
Julie Spiegler |
翻訳者 |
金井 哲夫 |
定価 |
¥ 2,200 |
発行形態 |
単行本(ソフトカバー) |
発行日 |
2011-05-26 |
発行所 |
オライリー・ジャパン |
発行元 |
オーム社 |
判型 |
21×15 |
ページ数 |
184 ページ |
ISBNコード(13桁) |
9784873114989 |